―――ファッション―――
―――数刻後-――
自分達はバイトをする事になり、スタイリストの仕事をする事にした。凛はお客様に引き留められると、『―――ちょっと・・・これを見て欲しいんですけれど、どうかしら?』と問い質された。
凛は一生懸命にスタイリストになったつもりで、アドバイスをしていた。自分と同じほどの、年頃の女性であり、緑のパンツか黒のパンツか、何方が良いか、悩んでいた。それと、着心地が良い、パンツを穿く事もあり、彼女に勧めた。更に、彼女は黒いワンピースをサービスして売っていた。
更に、貧しい人々に金の代わりに、色々な洋服を提供する事もあり、お返しが結構来ている。服屋はずっと好きで在り、小さい頃から、色々と御洒落をしていたが、下手くそって、言われていた。
だけど、大人になって、仕事をするようになってから、見返してやろうと思っていた。
『―――貴方は・・・綺麗な恰好をしているわね・・・』
彼女は―――凛は眼をパチクリさせると、『―――そうですか?小さい頃は、駄目だと、言われていたんですけど―――。』と渋い顔をした。
『―――あら・・・そんなの、気にしない・・・自分が気に入っている、服を着ていればいいのよ・・・その内、似合う―――そう言ってくれるかもしれないでしょう?』
其の言葉に、じわっと涙が零れ落ち、凛は『―――そんな事を・・・言われたのは、初めてです。ありがとうございます。』と、一つ約束をした。

―――ありがとう―――

どんなに辛くても、諦めない事―――。

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