身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています
「恐れずに喧嘩しよう。言いたいこと言い合おう。不安なときは口にしよう。お互いを信頼しよう。そうすれば、きっと、俺たちはもう離れなくて済む」
「修二を嫌な気分にさせてしまうかもしれないよ。嫌われたくないよ」
「お互い様だろ。家族になるんだから、逃げずに向かい合い続ければ、いつか絶対に解決策が見つかる。俺は陽鞠とそうして生きていきたい」

力強い腕に支えられ、私は修二の頬に手を伸ばした。愛しい修二。

「陽鞠が好きだ。きっと一生、陽鞠だけが好きだ」

修二の言葉に私は何度も頷いた。

「私も修二が好き。忘れようと気持ちを押し込めてきたけれど、やっぱり駄目。修二といたい」

ありがとう、こうして迎えにきてくれて。ありがとう、私を愛してくれて。
ありがとう、私ともう一度歩く決意をしてくれて。

「陽鞠、まりあ、あらためて俺と家族になってくれますか?」
「はい!」

まりあが特別いい返事をする。
私は修二の頬に自分の頬を寄せた。

「はい。プロポーズ、お受けします」

私たちはまりあを抱き締め、寄り添った。まりあが嬉しそうにきやっきゃと笑い声をあげていた。
昼下がりの公園。枝葉を揺らす心地よい風が私たちの髪もなぶっていった。



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