身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています
その週の日曜日、両親は最初の目的地であるロンドンを目指して旅だっていった。
七日間のツアーを終えた後はイタリア、スペイン、フランスに滞在するそうだ。本当は父が退職してから、すぐに行きたかった旅行だろう。私とまりあのために先延ばししてくれていた。懸賞はいいきっかけだったのだ。ふたりが元気なうちに夢のヨーロッパ旅行に旅立てたのだから。
修二は日曜の昼過ぎに我が家にやってきて、まりあの生活について、あれこれをならった。保育園でのお迎えの手順、近場のスーパー、家での過ごし方。保育園には修二の写真を渡し、三月いっぱいお迎えにくることを伝えた。まりあの父親であることも伝えてある。
合鍵を預け、私はあらためて頭を下げた。
「約一ヶ月、力を借ります。本当にありがとう」
「俺も嬉しいよ。こちらこそ頼ってくれてありがとう」
まりあは修二の膝の上できゃっきゃとはしゃいでいる。明日からしばらくパパがお迎えだと話してあるけれど、どこまで理解しているのかわからない。
「まりあ、疲れてる日はお夕飯ろくに食べてくれない日も多いから、張り切って作らなくていいからね。簡単なもので」
「俺と陽鞠が食べられるものって考えて作るよ」
「寝かしつけも頑張らなくていいから。二十一時くらいまでには帰れるから、私がするし」
「まりあのご機嫌を見ながらにする」
すると、玄関でチャイムが鳴る。
出てみると宅配便だ。大きな荷物に驚き、送り主が修二であることにさらに驚いた。
「修二、これなに?」
「ごめん、勝手に買ってしまって」
修二は箱を開ける。中はベビーカーが入っていた。B型と呼ばれる軽量で座った姿勢で使うタイプのものだ。
七日間のツアーを終えた後はイタリア、スペイン、フランスに滞在するそうだ。本当は父が退職してから、すぐに行きたかった旅行だろう。私とまりあのために先延ばししてくれていた。懸賞はいいきっかけだったのだ。ふたりが元気なうちに夢のヨーロッパ旅行に旅立てたのだから。
修二は日曜の昼過ぎに我が家にやってきて、まりあの生活について、あれこれをならった。保育園でのお迎えの手順、近場のスーパー、家での過ごし方。保育園には修二の写真を渡し、三月いっぱいお迎えにくることを伝えた。まりあの父親であることも伝えてある。
合鍵を預け、私はあらためて頭を下げた。
「約一ヶ月、力を借ります。本当にありがとう」
「俺も嬉しいよ。こちらこそ頼ってくれてありがとう」
まりあは修二の膝の上できゃっきゃとはしゃいでいる。明日からしばらくパパがお迎えだと話してあるけれど、どこまで理解しているのかわからない。
「まりあ、疲れてる日はお夕飯ろくに食べてくれない日も多いから、張り切って作らなくていいからね。簡単なもので」
「俺と陽鞠が食べられるものって考えて作るよ」
「寝かしつけも頑張らなくていいから。二十一時くらいまでには帰れるから、私がするし」
「まりあのご機嫌を見ながらにする」
すると、玄関でチャイムが鳴る。
出てみると宅配便だ。大きな荷物に驚き、送り主が修二であることにさらに驚いた。
「修二、これなに?」
「ごめん、勝手に買ってしまって」
修二は箱を開ける。中はベビーカーが入っていた。B型と呼ばれる軽量で座った姿勢で使うタイプのものだ。