いっしょ

　アイシテル
たった五文字
その言葉を信じ私はここまできてしまった。
もうひきかえせない。儚く淡い感覚が体を包む。
「行かないで」
それを全力で振り払った私を止めるものはもういない。

　
彼との出会いはTwitterだった。傷だらけの手首を片手に「死にたい」と呟く。
そうすると数個の慰めのリプが飛んできて
私を安心させてくれる。彼は私を慰めてくれる中の1人だった。寂しさに呑み込まれるのが怖くて。気がつけばほとんどの時間を
費やしていた。
　そんな生活を一年ほど過ごしたころ、私に
会いたいと言うようになった。彼も私と同じように
　毎日「死にたい」と呟いていた。私たちは毎日慰め合っていた。


　
　
　夏の輝かしい匂いから砂の乾いた匂いに変わり、私はついに首を吊った。ただふと
死にたくなって。そこに深い意味などなかった。




目が覚めたらまだ三十分ほどしかたっていなかった。頭は痛いし、ものすごい吐きがし
、、、、吐いた。
なんで生きてるのと悲しくなり、思わず首の生々しい傷の写真をTwitterに呟いた。




一番最初にリプをくれたのは彼だった。どうやら私の家の近所にいるらしく会わないかと言われた。これで何回目だろう。どうせ体目当て。だがもうそんなことどうでもよかった。この生活から抜け出したかった。
　



　財布と携帯をもち私は家を飛び出した。
走ってバスに駆け込んだ。外は不気味に明るく月が出ていた。明日から学校へ行かなくていいという喜びと私はこれからどうなるのだろうかという不安が押し寄せてきた。
目が潤んできた時彼からDMがきた。



「今どこ」



私は今いる場所を送った。