夫婦、始めました!
面接
「次の方、どうぞ」
面接官に促され、杏璃(あんり)、利夫(としお)、陽茉莉(ひまり)が席に座る。
「ほぅ、夫婦別姓なんですね」
面接官は手元の書類を見て、言う。
「そうです。
結婚しても苗字を変えたくなくて…」
「お母さん、それはどうしてですか?」
「自分の苗字が気にいっているからです」
本当は、幼なじみの利夫(としお)とは結婚していない。
杏璃の元夫は、自分の都合が悪くなるとすぐにキレて、暴力を振るう人だった。
それは時に幼い陽茉莉にもあり、杏璃はそれが嫌だった。
だから、陽茉莉が1歳の時に離婚して、それからは杏莉が働きながら、陽茉莉を育てた。
保育園は落ちてしまい、杏璃が仕事の時は、杏璃の両親が陽茉莉を見ていた。
面接官に促され、杏璃(あんり)、利夫(としお)、陽茉莉(ひまり)が席に座る。
「ほぅ、夫婦別姓なんですね」
面接官は手元の書類を見て、言う。
「そうです。
結婚しても苗字を変えたくなくて…」
「お母さん、それはどうしてですか?」
「自分の苗字が気にいっているからです」
本当は、幼なじみの利夫(としお)とは結婚していない。
杏璃の元夫は、自分の都合が悪くなるとすぐにキレて、暴力を振るう人だった。
それは時に幼い陽茉莉にもあり、杏璃はそれが嫌だった。
だから、陽茉莉が1歳の時に離婚して、それからは杏莉が働きながら、陽茉莉を育てた。
保育園は落ちてしまい、杏璃が仕事の時は、杏璃の両親が陽茉莉を見ていた。