子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
長谷川社長は部屋着に着替え、リビングに戻って来た。

「先にコーヒー頂いてますよ…長谷川社長」

「構いませんよ…」

長谷川社長がソファに腰を下ろすと黒崎さんがタイミング良く、コーヒーを運んできた。

「サンキュー黒崎」

「長谷川社長はこの部屋で一人暮らしているのか?」

「…そうだけど…それよりも筒見社長…気を悪くしてませんか?」

「・・・まぁ、俺も拓郎のコトをもっと知りたいと思っていた…拓郎のコトを色々と訊けて良かったと思っているぞ…」

「そう言って頂けるとこっちも安心ですが…」

「俺は別に気を悪くしてないぞ…だから、安心してくれ。長谷川社長」

「お二人には内緒で、今夜は『ダイヤモンドホテル・山手』のフレンチレストランのディナーを予約しましたが・・・よろしいですか?」

「構わないぞ…『ダイヤモンドホテル』か…他社のホテルに足を運ぶのは久しぶりだ。内緒で視察しよう」

「・・・筒見社長は全く抜け目ないですね…」

「…他社のホテルのいいトコを見習い、ウチのホテルにも導入する…俺は常にそう言うコトばかり考えている…」

「あれ??凛香さんのコトは考えてないんですか?」

「凛香のコトも常に考えてるぞ…」

柊也さんは隣でコーヒーを啜る私の顔を愛しそうに見つめた。

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