子連れシンデレラ(2)～スパダリ社長の独占欲は極上の愛～

「・・・でも、尚さん…誰にも言えないと言っても…澪さん達は貴方の家族でしょ？」

「…家族と言っても…何でも話せる家族じゃないわ…貴方はどうなの?凛香さん」

「…私は…」

私と母は大金と引きかえに絶縁してしまった。

「私の家族は柊也さんと玲也だけです…柊也さんとは何でも話せる仲ですよ」
「…あの清掃員の母親とは絶縁したの？」



「はい・・・澪さん達には言えないと言っても、夫である藤代チーフには話せますよね…」

「まぁ―・・・彼の協力がないと子供は授かれないからね…でも、彼も忙しい身。不妊治療は夫婦のは協力し合わないと無理だから・・・時間ばかりが過ぎていく」

尚さんの瞳は宙を彷徨っていた。

「・・・私…随分と貴方に本音を語ってしまったわね…」

「私・・・尚さんのコト、誤解してました…澪さんと同じでいい人ですね」

「・・・凛香さん貴方…私…随分と貴方に酷いコトしたと思うけど…忘れたの？」

「・・・忘れてませんよ…」

「…貴方、お人好しね・・・だから、澪と仲がいいのね…」

「尚さん…」

「話は終わり…私、先に行くわ…」

尚さんは私を置いて、先に行ってしまった。