子連れシンデレラ(2)～スパダリ社長の独占欲は極上の愛～
「幼稚園の帰りですか…」

目立たぬように人のいない場所を選んで小岩井さんと待ち合わせしていたんだけど、桜木さんに会ってしまった。

「ゴメンなさい…」

「どうして謝るんですか？凛香さん」

「だって…お客様が見たら…変に思われるでしょ？」

「まぁ、社長の住まいがホテルの最上階なんですし。仕方がないですよ…」
彼は笑顔で私を諭した。

「私がもっと目立たない…地下の駐車場に続く階段場所を教えて差し上げますよ」

「でも・・・お仕事が…」

「早く行きましょう」

桜木さんは私達に隠し階段の場所を教えた。

「こんなところに階段あったんですね・・・」



私達は非常階段を下りて、地下の駐車場に下りる。

「ほら、此処を真っすぐに行くと…社長の部屋まで、直通のエレベーターがありますよ」

「ありがとう御座います」

桜木さんと澪さんの間には愛がないらしいけど、彼は私が柊也さんの奥さんだから優しかった。
「今日、澪さんと一緒にランチ食べました…」

「そうですか…」

桜木さんの反応は薄く、全く興味を示さない。



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