子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
「凛香さん」

「何ですか?」

内線電話を取った黒沼が凛香を呼んだ。

「何ですか?」

「ちょっと来て…」

凛香は銀色のトレイを抱き締め、黒沼の方に行ってしまった。
そして、俺に聞こえないようにこちょこちょと内緒話。
凛香の顔に困惑の色が見えた。

「おいっ!?黒沼。内線の相手は誰だ?」

「コンシェルジュデスクの桜木チーフです」

「桜木さん?また、どうして…桜木さんが凛香を呼ぶんだ?」

俺はソファから腰を上げて、凛香から受話器を奪った。

「ちょっと柊也さん!?貴方には俊吾さんが…」

「俺はコーヒー頂いたら、失礼しますので構いませんよ」



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