子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
初めて会う凛香の母親。

顔立ちは何処となく凛香に似ていた。
若かりし頃は凛香のように美人だったと思う。

でも、服装は何処かの清掃会社の作業服姿。
ロビーでその姿は目立っただろう。

「テレビで観るよりも男前ですね…筒見社長」
凛香の母親とは初対面だけど、俺はホテルの宣伝を兼ねて、積極的にメディアやテレビに出演していた。凛香の母親もテレビを通じて俺の顔を知っていた。
でも、娘婿の顔を色目で見るなんて中身は凛香と全く違う。
俺は顔を顰め、嫌悪感を全開させた。

「凛香から金の送金がないから…ホテルに直接会いに来たってワケですか?」

「・・・そうです…」

「…幾らですか?」

「柊也さん・・・」

「凛香君は黙ってくれ…幾らで親子の縁が切れますか?」

「手切れ金と言うワケ?」

「そうです…これからは一切凛香にはお金を渡しません…よって、凛香に無心しても無駄ですよ…」

「いいわ…二千万で手を打とうかしら…」

「・・・お母さん!!?」

「凛香と玲也で一千万ずつね…二人だから二千万…」

「分かりました…黒沼、二千万の小切手を切ってくれ。で、小切手を渡すので、貴方に一筆書いて貰います…今後一切、凛香と玲也には近づかないと…」

「分かったわ…」



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