子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
園庭ではブランドで身を固めたセレブ妻たちが輪を作り、朝から談笑していた。

「おはようございます」

私一人だと無視されるけど、柊也さんが隣に居ると皆、挙って色目を使い、挨拶して来る。

「おはようございます。筒見社長」

「今朝のネクタイ、素敵ですね…」

「素敵でしょ?妻が選んだネクタイなんです…妻の方が俺よりもセンスいいから…ネクタイは毎朝、妻に選んで貰っています」

柊也さんが自慢げに返すと皆が顔を引きつらせ、無言になってしまった。


「柊也さんってば…」

「いや、事実だから…いいじゃないか…凛香」

「貴方は全然分かってないんだから…」

皆に自慢すれば自慢するほど、皆の嫉妬を煽っているのに、柊也さんは全く分かってなかった。

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