子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
俺の腫瘍のある部分はベテランの脳外科医でも難しい場所にあり、成功率も低いと言われていた。

仕事に明け暮れていた俺は恋愛すらまともにして来なかった。
このまま一人で死んでいく人生。
振り返れば、俺の人生には悔いばかりが残る。
社長としての仕事も中途半端で、何もしていない。
でも、多分俺はこのまま病に冒され、死ぬ。
俺は自分の死を覚悟していた。

なら、せめて死ぬ前に一度天国を見たいと思い、天国に一番近いと言うキャッチフレーズで観光客を集め、自身のホテルもある沖縄の離島・天空島に行こうと黒沼に黙って飛行機に乗り、沖縄に向かった。




そして、沖縄本島から天空島に向かう船の中で、俺は凛香に出逢った。

俺に似た婚約者を失った凛香。

俺は拓郎の代わりになると言って、彼女と最初で最後の恋を楽しんだ。



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