子連れシンデレラ(2)~スパダリ社長の独占欲は極上の愛~
私達はホテルへと舞い戻り、オフィス棟に急いだ。
「お帰りなさいませ…社長、凛香さん」
黒沼さんが笑顔で出迎えてくれた。
「社長…副社長が呼んでました…」

「そっか…行って来る」

柊也さんは黒沼さんの言葉で副社長室に向かってしまった。

「この文書作成をお願いします…凛香さん」

「あ、はい」

私は第二秘書として黒沼さんと共に柊也さんのサポート役を担った。
紗羅さんにはもっと堂々と振舞えとアドバイスを受けたけど。

私は彼女のように生まれながらのお嬢様じゃない。
柊也さんと出逢って、セレブ妻になっただけ。
唯のシンデレラ。

いつかこの魔法が解けるんじゃないかと影で怯えていた。
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