My life〜鎖を解いて〜
「そういえば、今日は英語の小テストが返ってくる日だったな」

お父さんの言葉に私は一気に緊張する。それを聞いてほしくなかった。

「持ってきなさい。もちろん満点よね?」

両親の期待の目が痛い。怖い。私は「わかった」と言いながら小テストを取りに行く。満点ではなく九十点の小テストを……。

小テストを見せた瞬間、両親には呆れられ、怒られた。

「こんな簡単な問題もできないのか!」

「お母さんたち、恥ずかしいわ!」

二人から責められ、私は泣きたいのをグッと堪える。いつだってそう。満点が取れなければ叱られる。でも、満点を取ったって当たり前だと褒められることもない。苦しい。辛い。痛い。

心を鎖で縛られて、生きるべき道を決められて、でもそれが哀れなのだとわからない。親の愛情ってこんなものなのかと思ってしまう。でも、苦しいのだけは事実。

「……助けて……」

やっと二人から解放された布団の中、私は泣きながら呟いた。
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