アクマの果実
でも、事件はそのあとに起きた。

「あの、河津さん。
ちょっと来てもらえます?」

と、安澄に放課後廊下でつかまり、教室へと連れていかれる。

そこで。

「え、秌場くん!?」

秌場が回復体位にさせられて倒れている。

顔がすごく青いけど...。

意識ない...?

「よく倒れるんだよね。
人目に付かないところまで我慢してくれて
助かったよ。」

「え、あの...いくら悪魔とはいえやばくないですか??」

「まあね。何事も秌場くんは頑張るから、
疲れちゃったのかもしれない。
というか、栄養不足??」

え...。

やっぱり何も食べないとどんな種類の生き物もこうなるんですかね。

「じゃあ、とにかく弁当とかなんでも食べさせましょうよ。」

「いいけど、非効率的だね。」

「悪魔って魂意外に何食べるんですか?」

「詳しいことは知らないな。」

「仲良いんでしょう?
好物とかきいてないんですか!」

「好物...えっとなんだっけな...。

確かマゴコロとか言ってたような。」

「マゴコロ?なんですかそれ。」

「知らないです。人間は食べません?」

いや。

イントネーションがなんか、
語尾上がる感じだから意味わかんない。

「あーもう。効率悪くてもなんでもいいです。このままでも困るでしょう。
とりあえずなんか食べさせましょう!」
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