アクマの果実
「こんにちは、タマさん。」

と、秌場くんが今度は道端で出会った猫に声をかけている。


「今日もお元気そうで何よりです。
いつもお世話になってます。」

「秌場くんが?」

「はい。
かわいいですね。
こんなに甘えてくれて。」

「食べてる?」

「自らお裾分けしてくれるんです。
なんてお優しいんでしょうか...。」

「...この子って、野良猫だよね?」

「はい。
でも、いつしか子どもたちにタマという名前を付けられたみたいです。

餌も商店街など、どこかでもらっているようですね。」

「そうだね。
秌場くんには、純粋に甘えにきたって感じだもんね。」

「タマさん。いつもありがとうございます。」

「きっと、タマは秌場くんのこと好きなんだね。」

「僕も大好きです。タマさん。」


逆餌付けされてるのでは...?


立場入れ替わってるのかも...。


まあ、幸せそうにしてるからいいけど。
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