アクマの果実
別室にいてタイミングよく抜け出せって言われても...。

どうすれば良いんだろう。



「ひさしぶり。」


って、両者は挨拶してるみたいだけど。


声からして、男の人??


「ねえ、安澄くん。早速疑問点挙げてもいい?」

「なに?」

「君って、自室に女の子を引き入れるような性格だったっけ?」

「あー。君の従姉妹が泊まりにきてるからね。」

「リテアのにおいはこっちだって分かるよ。
そうじゃなくて、もう1人別の...。」

「気のせいだと思うよ。」

「僕の嗅覚をなめてもらったら困るよ。そっちの部屋に人間の女の子がいるでしょ。」

「きっと君は今お腹が空いてるんだね。
魚肉ソーセージでも食べる?」

「魚肉ソーセージは食べるけど、向こうにいる女の子が気になるかな。見に行ってもいい?」

「遠慮してほしいかな。
向こうはまだ片付いてないから。」


...。


うん。やばそうな奴だっていうのは伝わってくる...。


早く逃げなきゃ。


と焦っているうちに足音が近づいてくる。





ガチャ。
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