ずっとそばに 2
「翔馬、傷つかないの? 」
私の質問に翔馬は不思議そうに首をかしげる。
でも、すぐに真剣な目になる。
「全然。俺としては陽菜が本当のこと言わない方が辛い
それに陽菜くらいの年だと、手術の跡気にする子も多いから気持ち分かるよ
ま、俺は全然気にしないどころか、陽菜が頑張ってくれた跡だからその傷も愛おしいけどね 」
そう言って、私の手を持ち膝に移動させようとする翔馬
「大丈夫。俺にとってはキレイだから
陽菜、生きててくれてありがとう 」
無条件に私を愛してくれる翔馬の言葉に
抵抗もできないし、何も返せなくなってしまう。
「聴診器当てるね…」
ギュッと瞼を閉じると、ピタリと聴診器が当てられた。
「ゆっくり深呼吸して 」
「スーハー スーハー……… 」
「そうそう、上手だね 」
体の数カ所に当てられる聴診器
なかなか終わらなくて、少し不安になっていると、やっと胸から聴診器が離れた。