ずっとそばに 2
「もしかして、秋元さん 」
え………?
うつむいたまま、ただ立っていると私を呼ぶ声がした。
私のこと知っている人いるの…?
嫌な予感までして、
心臓がドクリと鳴り顔を上げてみると
スーツ姿で、黒ぶちメガネ、黒髪の、
いかにも真面目そうな若い男の人だった。
先生か………
私のこと知っている人とかじゃなかったから少し安心して、ゆっくりと先生の問いに頷くと
「僕は今日から秋元さんの担任になる三上 優平。これから教室行きましょうか? 」
やたらと丁寧な口調で話される。
この人本当に先生だよね…?
私の中では偉そうに生徒を怒るようなイメージなのに
そんな雰囲気は全くない。
見た目も話し方も翔馬とはかなり違うタイプだけど、
翔馬みたいに優しそう。