ずっとそばに 2
それでも、やっぱり教室には行きたくなくて、
固まってしまう。
「秋元さん、緊張しているかな? 」
「…はい 」
「そうだよね。
僕が始めてここの学校にきた時と同じか… 」
あんまり、表情を出さない三上先生。
顔だけ見れば少し怖い感じもする。
でも、目もとは優しそうで、
そして何より真剣に私を見つめてくる。
目も合わせられなくて、
ほとんど喋らない私にも嫌そうにはしない。
きっといい人だと思う。
緊張が少しほぐれて、なんとか歩けるようになった。
「秋元さん、教室着いたよ 」
「はい………… 」
ーーガラッ
逃げたくなってきたが、そんなことはできなくて
先生に着いていって教室に入る。
「おはよう、みんな。
今日からこのクラスの仲間になる子を紹介します 」
三上先生のその言葉でザワザワしていた教室が
一気に静まり返る。
本当は挨拶とかしないとなんだけど、
クラスみんなの方に顔を向けることもできない。