ずっとそばに 2
家
「陽菜、朝ごはんできたよ 」
ガチャっと開く寝室ドア
そのドアの向こうからただよう朝食の美味しそうな香り
そして、大好きな翔馬の声で目を覚ます。
まだ眠いのに…。
目を擦りながら、なんとか重たい瞼をもちあげると…
「きゃっ………翔馬っ! 」
驚きのあまり寝室に私の声が響く。
だって、ドアのところで私のことを呼んでいると思ったのに
顔と顔がくっつきそうな位置に
翔馬の顔があるんだもん。
ベットから飛び上がるほどびっくりした私を見て
面白そうに笑う翔馬。
「ハハッ…陽菜、びっくりしすぎ 」
「翔馬…酷い……… 」
そんな翔馬に頬を膨らまして怒った顔を作って見るけど
「目覚めたでしょ? 」
「覚めたけど……… 」
「じゃあ良いじゃん。
俺も陽菜の可愛い顔近くで見たかったの 」
笑顔でかわされてしまった。