ずっとそばに 2
「痛いよな、俺が手当てするから、手かして 」
「うん、翔馬………、助けて 」
強くなりたいという思いはあるものの、
正直な思いが口から出てきてしまった。
私の本音は、常に翔馬に助けてもらいたい
ずっと、ずっと………
そんな私の勝手なわがままに応えてくれるかのように、強くなる翔馬の腕。
指の消毒のために抑えるように見えるけど、たしかに温かさが私には伝わる。
「ちょっと染みるよ。ごめんね 」
「痛っ…! ウッ………」
なるべく我慢しないとっていう、意思に反して目からは
涙がポタポタと零れ落ち、
痛みから逃れようと、手が動く。
翔馬に固定されているからたいして動かなかったけど……。
「もうちょっとだよ。
手、動かさないようにだけ頑張ろう 」
「ごめんなさい… 」