ずっとそばに 2
「良くない…
翔馬カッコイイからドキッとするもん 」
「陽菜にドキドキされるなんて、俺は嬉しい 」
まだ、胸に手を当ててみると胸の鼓動が激しい。
完全に翔馬のペースなのに
本当に、幸せ…
つい2ヶ月前までは、
一人で迎える寂しい朝が当たり前だったのに
今は、寂しい気持ちなんて心の隅にもない。
「…ありがとう、翔馬 」
「おっ、急に素直になったな 。いい子だね 」
私の髪を手でクシャクシャいじりながら、
翔馬がクスッと笑う。
寝起きだからどっちにしても
後でとかさないとだけど、
きっと髪、酷いことになってるよ…
「翔馬、髪の毛が… 」
「大丈夫、陽菜の髪サラサラで綺麗だからすぐ元に戻るから 」
指に髪の毛を絡める翔馬。
頭にスッと気持ち良い感覚がすると、毛先から翔馬の指が出てきた。
「ほらっ、元通り 」
「………」
軽く私の頭を撫でる翔馬に、キュンとして翔馬の顔を見上げたまま、固まってしまう。