ずっとそばに 2
3回ほど呼び出し音がなったところで電話が繋がった。
「もしもし、優平。
突然電話して悪かったけど、少し時間ある? 」
「翔馬か………。どうしたんだ? 」
「ちょっと相談があって 」
「相談? 」
「あぁ 」
「もしかして、相談って秋元さんのこと? 」
まだ、何も言ってないのに、
陽菜の名前が出てくるなんて…
優平のことだから、クラスでも気になるところがあって、いろいろ考えてくれたのかも。
優平がどんな風に仕事しているかは見たことはない。
けど、普段の行動から、生徒一人一人を真剣に見守ってくれているのが想像できる。
「そう。陽菜のことなんだけど…
学校のこと聞くと、辛そうにしていて 」
「やっぱり… 苦しそうですよね…。でも………
なるべく休まないで、学校には行かせるようにしてほしい 」
優平は陽菜の気持ちに気づいているのにそう言うなんて
陽菜のことを考えた上で
何か良い考えがあるのだろうか?
俺としては、陽菜が辛かったら無理に行かせる必要はないと思ってた。
俺のそばにいてくれれば、
一生、俺が守ってあげられる自信があるから。