ずっとそばに 2
「陽菜、ゆっくりできた? 」
お風呂上がりのパジャマ姿の陽菜がリビングにくると
俺は自然に顔がほころぶ。
「うんっ… 」
明るい笑顔で俺の方によってくる陽菜。
でも、陽菜の目は真っ赤で、少し腫れていいた。
お風呂で、泣いていたよな………
「陽菜、辛いこととかある?」
「な、ないよ……… 」
陽菜の様子をうかがおうと顔を覗き込むと、
慌てて俺から視線をそらして立ち止まってしまう。
本当は陽菜といろいろ話したい。
でも、体力的にも心配だから、そろそろ寝かせないと…
「こっちおいで。 立ってると疲れちゃうよ 」
ソファーを軽く叩いて、座るように促す。
それに素直に従ってくれる陽菜。
お風呂上がりのシャンプーの良い匂いにつられて、
陽菜の髪の毛を触ると、少し濡れていて冷たい。
…乾かしてあげないと寒くなっちゃうよな…
ーーゴォォ~
俺は、近くにあったドライヤーに手を伸ばして陽菜の髪に当てた。