ずっとそばに 2
「翔馬、自分で乾かせるよ… 」
「いいから、俺にやらせて 」
振り返った陽菜に、手ぐしをしながら、ドライヤーの風を当てると、少しだけ嬉しそうだった。
本当可愛いやつ…
「陽菜の髪キレイ…」
そんなことを言うと、陽菜はさらに頬をピンクに染めて
天使のように可愛い顔をする。
少しすると、陽菜の髪が乾いたからドライヤーのスイッチを切る。
そして、くしで髪の毛を、整えようとした時。
「翔馬、………明日学校行かなくちゃダメ? 」
すごく小さな声で陽菜がそう言った。
優平と電話する前の俺だったら、迷わず『良いよ』と言っただろう。
でも、優平の話を聞くと、陽菜がもう少し学校に慣れて
クラスの子とも会話できるようになれば、楽しい学校生活が送れそうだから、行かせたい。