ずっとそばに 2
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不安と希望
気がつくと私は、
何故か母親と住んでいたときの家の玄関にいた。
翔馬は…? なんでいないの?
風邪を引いてしまったのか、身体が熱く
ズキズキ、ガンガン頭が痛い。
助けて…、翔馬。
ーーガチャ…
痛みを緩和しようと頭を抑えながら玄関に座りこむと
丁度、お母さんが部屋から出てきた。
「陽菜、あんたまだここにいたの?
あんたの顔なんて見たくないから早く学校行きなさいよ 」
私を見下ろす瞳はとても冷たくて息をするのも忘れそうになる。
わかっているよ。お母さんにとって私が邪魔者のことくらい………。
もういいよ。
私には翔馬がいてくれるから…
お母さんにほんの少しくらいは期待していたから、
傷つかなくはない。
本当は母の愛情もほしい。
胸が苦しくなり、涙が込み上げてくるけど、そんな感情なんて無理矢理押さえ込む。