ずっとそばに 2
「もう、いい。 私出ていくもん 」
「あんた、バカ?
あんたみたいな役立つでいらないやつ、
外でなんて生きていけないから
あんたはうちの恥なんだから、こっちとしては、出ていったら清々するけどね 」
容赦ない言い方。
せめてたった一言『出ていかないで』って、そう言って欲しかった。
辛くて涙がこみ上げてくる。
でも、そんなことよりももっと残酷なことを知るなんて思ってなかった。
「翔馬君だっけ、ついこないだ
あの人に追い出されて帰って来たくせに 」
え………、なにそれ。
苦しさに追い打ちをかけるように、母のそんな言葉が聞こえた。
私、翔馬にまで見捨てられたの…?
なんで、意味わからないよ。
あんなに優しかったのに。
嘘だよ。
そんなのぜったいうそ。
ーバタン
全速力で走って、気づいたら翔馬の家の前にいた。