ずっとそばに 2
「え、だ、大丈夫だよ 」
声は震えるし、
自分でも、顔が引きつっているのがわかる。
今、翔馬に学校行きたくないって言えば、
きっと翔馬は休ませてくれる。
でも、ずっと学校も行かないなんてできないし
翔馬に甘えて、逃げたくない。
「あっ、お腹空いたからリビング行くね 」
ニコッて笑ってみせたけど、
目の前には納得していなさそうな翔馬の顔
私の心を見透かしているかのような瞳。
そんな翔馬に心配されたら、
弱音を吐いてしまいそうだから、早足で歩く。
「陽菜…、待って 」
「どうしたの?翔馬も忙しいんでしょ? 」
翔馬が私のことを考えてくれているのは、分かる。
でも、あえて何もなかったように振るまいながら、
リビングのドアを引いた。