ずっとそばに 2
「変な心配したかもしれないけど、翔馬も慌ててたし許してあげて?
翔馬は陽菜ちゃんのことがいつでも一番。
ものすごく愛してくれているから 」
「うっ……… 」
翔馬の気持ちが分かれば分かるほど涙が止まらなくなっちゃうよ…
翔馬は大変なときでも、私のことが頭の中にあったのに
私は翔馬に嫌われたとか、
ひとりぼっちになっちゃうなんて、勘違いしちゃって
私は最低だ。
いつも自分のことしか考えてない。
翔馬の愛しているのに、何もわかってなかった。
「陽菜ちゃん、もうすぐ翔馬くるから泣き止もう?
翔馬は陽菜ちゃんの笑顔が見たいと思うから 」
「…うん 」
差し出された真緒さんのハンカチを受け取って、
涙を拭いていく。
その瞬間。
私は誰かに手を掴まれた。
え………! 誰!?
「陽菜、心配かけてごめん 」
少し驚いていると、 柔らかい胸の中に抱き寄せられて
低いけど、とても優しい声が耳元に…
身動きが取れなくて、顔は見えなかったのに
声で翔馬だと分かってしまった。