ずっとそばに 2

「吐けないか…。俺が吐かせるからお口あ~んして 」


手袋をしながら、そう言う翔馬。

吐かせるって、嫌な予感しかしないよ…



「…やらないで。我慢できるから」


「ダメ。それだと陽菜がずっと苦しいでしょ

それに多分気持ち悪いのは酔っただけじゃなくて、ウイルスにお腹までやられているからちゃんと出さないと 」


「嫌なの。グスッ………… 」



翔馬から顔を遠ざけても、手を振り払っても無駄で

顔を抑えられて、鼻を摘まれた。

口を固く閉じているから、
空気が入って来なくて苦しい。


「陽菜、ごめんな。
早く楽にしてあげたいから無理矢理やるね 」


「グスッ………いやぁー オェ… 」



口が開いてしまった瞬間に翔馬の手が入ってきて、

舌の奥を押される。


「 や…っ…… ゲホッ … ゲホッ …ゲホッ 」


どんなに、泣いても何回も手を突っ込む翔馬。


いつもは優しくてもこの時だけは、鬼。


終わったときにはもうグッタリ…


体力が消耗しすぎて、翔馬によりかかった。





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