ずっとそばに 2
「終わったらすぐ、翔馬と抱っこさせてあげるからね。
翔馬、陽菜ちゃん辛そうだから早くやってあげて 」
「ああ、真緒、ありがとな
陽菜すぐ終わるからね 」
そう言って、翔馬は袋を開けて長い綿棒を取り出す。
これで何するの?
「グスッ、それ何? 怖い 」
「そっか、陽菜インフルエンザの検査初めてなのか。
これを鼻の奥に入れてウイルスがいるか検査するんだよ 」
絶対痛いじゃん…
サラッと怖いことを言う翔馬。
「やらないっ…グスッ 」
「それはダメだよ 」
頭を動かそうとするものの、
真緒さんにガッチリと抑えられて、翔馬が持っていた綿棒が鼻の中に…
奥の方を擦られて、涙しか出ない。
「痛っ…グスッ、やだっ 」
「ごめんな。痛かったよね 」
痛いのは一瞬だけで、それを我慢できない私が悪いのに
ものすごく申しわけなさそうな顔をして謝ってくる翔馬
胸がギュッと締めつけられる。