ずっとそばに 2
「翔馬は謝らないで…
痛いことは嫌だったけど、私のためにやってくれているのは分かっているから 」
「陽菜………、ありがとう 」
「陽菜ちゃんが優しくて良かったね、翔馬 」
そう言いながら、
私を翔馬の膝の上に乗せてくれる真緒さん。
翔馬は私をギュっと抱きしめて、頭を撫でてくれた。
優しいのは、私じゃなくて翔馬と真緒さんだよ…
新しい涙が頬に伝う。
「陽菜、どこか苦しい? 大丈夫? 」
翔馬はそんな私を見て、少し慌てた声を上げた。
確かに苦しいけど、今はそれで泣いているわけではないから顔を横に振る。
「違う。2人が優しすぎるから……… 」
「えっ…? 」
翔馬は不思議そうな顔をして、私を見つめるけど、
「なんだ、そういうことなら良かった。
翔馬も心配しなくて大丈夫だよ
じゃあ、私は検査結果確認してくるからね 」
真緒さんは分かったような顔をしてそう言うと、隣の部屋に行ってしまった。
診察室には翔馬と二人きり…