ずっとそばに 2
「陽菜、本当に辛いの隠してないよな?
呼吸とか苦しかったりしない? 」
「…うん 」
体と頭は相変わらず痛いけど、特に呼吸が苦しかったりはしないから頷く。
けど、寒い。
全身が震えるほどの寒気。
「陽菜、寒い? 」
「うん… 」
「じゃあ、まだ熱上がるな。
体力キツイから少し横になって 」
嘘!? まだ熱が上がるの?
これ以上、上がったら私、本当に死んじゃうよ…
翔馬の言うとおり横になって、白い天井を見つめながら、そんなことを考えると、
…バサッ
体に毛布がかかる。
そして、翔馬は毛布の中に手を入れて、お腹のあたりを上下にゆっくり撫でてくれた。
「俺が絶対、治すから、安心して寝て。
眠ってもずっと見てるよ。大丈夫だから 」
翔馬は私の不安な気持ちを読み取るのは、本当上手い。
そういうことにはいつも敏感で、
その上私を安心させるような行動をしてくれる。
翔馬が助けてくれるなら、絶対大丈夫だよね。
さっきまでの不安が自然としぼんでいき、
一気にくる疲れ…
視界も狭くなって、そのまま眠気に耐えられなくなった私は、意識を飛ばした。