ずっとそばに 2
翔馬side
翔馬side
「眠れたか………。良かった…」
そっと顔にかかる陽菜の前髪をかき分けながらも
おでこを触って体温を確かめる。
熱いな………
頬まで真っ赤な陽菜。
顔全体に熱を帯びているみたいで、辛そうだったから、
冷えピタを貼る。
真緒、早く戻って来ないかな。
真緒が出ていってから数分しかたっていないのに
陽菜の苦しそうな顔を見ていると、すごく長く感じてしまう。
検査の結果を知って、とにかく早く楽にしてあげたい。
そんな気持ちがいっぱいだから。
陽菜の目じりについた涙を指ですくった。
そして、腕を持って脈を取る。
トク…トク…、あんまり間隔なく手に波が伝わる
かなり速いな…
心臓の方にも負担がかかっているから、病気が悪化しないのを祈るしかない。
陽菜の場合は単純に高熱だけの心配じゃないんだ。
治ったあとの体の状態まで考えて、診ないと
かわいそうだけど、
ここまで熱があったら入院は決定だ。
陽菜の小さな手に俺の指を絡めるように、握っていると
−−ガラッ
ドアが空いて真緒が戻ってきた。
「翔馬、お待たせ。
陽菜ちゃんやっぱりインフルエンザだったよ… 」