ずっとそばに 2
「俺も、陽菜のことなるべく見に行くし、
ICUには常に医者看護師がいるから大丈夫だと思うけど、真緒もたまに陽菜の様子見てあげてくれる?
特に目を覚した直後とか陽菜が知らない人が対応する怖がっちゃうし、真緒がいてくれた方が安心だから 」
「もちろん。任せて 」
本当なら、俺がずっと陽菜のそばにいたいけど、俺はICU担当の医者じゃないし今日は外来もあって
陽菜だけについているわけにもいかないから…
真緒に頼むしかない。
「忙しいのに悪いな 」
「ううん、私も陽菜ちゃんに不安な思いをさせたくないから 」
こんなふうに陽菜のことを考えてくれて、 素直に嬉しい
真緒はいつも陽菜のことを気にかけてくれる。
いつも俺にはふざけたことを言ってきたりするのに、
陽菜のことになると真剣になって、
優しく接してくれるから本当にいいやつだと思う。
なんだかんだ言っても真緒は昔から優しい。
「ありがとう。真緒がいてくれて助かった 」
「うん。じゃあ私はICUの方で準備してくるね 」
「ICUにいる医者にも陽菜のカルテ渡して、症状伝えといて 」
「わかった 」
ゆっくりドアを開けて、真緒は診察室から出ていってしまった。
陽菜も早く移動させて治療しないと…