ずっとそばに 2
「陽菜、おいで、少し診察するね 」
朝食を食べ終えて、自分の部屋に向かおうとすると、翔馬に抱き上げられてソファーに連れていかれた。
「やだっ、やだっ、やりたくない 」
「診察はしないとダメ 」
ビシッと言って、聴診器をカバンから取りだす翔馬。
なんとか逃げようと、体をモゾモゾ動かしてみたけど…
「陽菜、逃げないよ 」
翔馬の手が伸びてきて、逃げられないようにと、ソファーの背もたれに抑えられた。
慌てて押し返してみても、
男の人の力は強くて、動けない。
「パジャマのボタン外せる? 」
「………いや」
「怖い…? 」
泣きそうになっていると、腕の力が急に緩められて優しいまなざしを向けられた。
「…ううん、翔馬の診察は怖くない…。
でも、……… 診察嫌いなんだもん 」
それに………なぜここまで嫌なのかというと…