ずっとそばに 2
「ゴホッ………ゲホッ…ゴホ 」
あれから検査結果はわかって薬を追加したけど、陽菜の咳き込みかたは時間が立つにつれてどんどん酷くなるばかりだった。
陽菜は心臓病のせいで呼吸器系も少し弱い。
激しい咳に邪魔され必死に呼吸をしようとしているけど、なかなかうまく出来ないみたいだ。
「颯太!酸素マスクと点滴の追加お願い 」
「ああ、 」
颯太が動いている間に俺も胸の音を聴く。
うわぁ…………すごい音だ…
はっきりと雑音がする。
早く処置しないと心臓の発作まで起きるのも時間の問題。
「翔馬、酸素マスクのと点滴の方はもう大丈夫だ 」
「ありがと。じゃあ少し陽菜の腕抑えてて。注射するから 」
多分陽菜は動ける状態ではないけど、万が一針を刺しているときに動いたら大変だからしっかり固定してもらってから注射をした。
それから数分たつと酸素マスクと薬のおかげで、だんだん陽菜の呼吸が落ちついてきた。
陽菜の目に涙がいっぱい
「陽菜、苦しかったな。よしよし
俺か颯太がずっとついてるからもう安心して眠って大丈夫だよ 」
声をかけながら背中を撫でると、俺の体にもたれかかり、そのまま眠ってしまった。