ずっとそばに 2
「…薬追加するな 」
「お願い 」
点滴のチューブから、薬を入れる颯太。
そんなタイミングに俺の携帯が鳴る。
出てみると俺の患者さんが急変したみたいだ。
「ごめん!、颯太、あとは任せて大丈夫?」
「ああ。これで、熱も下がるだろうからしっかり見ておくよ。
こまめに熱も測っておくから、翔馬は早く行きな!
陽菜ちゃんはすぐ良くなるから 」
颯太の心強い言葉をもらいICUを出る。
今回の薬は強いし夜には熱が下がって体調もマシになっているだろう
そう思った俺の考えは甘かった。
その日の夜………
急変した患者さんの状態が落ち着き戻っても、全然熱が下がっていなくて呼吸音も良くなっていなかった。
「ゲホッ………ゲホッ… 」
眠りながらも咳き込む陽菜。
このまま治らないんじゃないかと恐怖が襲って俺はしばらくの間ICUにいる陽菜のそばを離れられないでいると…
ーーシャッ
突然、ベットのカーテンが開く。
頭の中は陽菜のいっぱいだったから驚いて振り返ると、
颯太がいた。