ずっとそばに 2

「じゃあ胸の音聴くね。服、上げてくれる? 」


「………うん 」


返事だけして服をまくると、ひんやりと冷たい聴診器を当てられ、

ビクッと身体が動く。


「冷たかったよな………。ごめんね 」


「だ、大丈夫です 」


「少し我慢してね。

息吸ってー、吐いてー………………

はい、終わったよ。頑張ったね」


終わり合図を聞いたところで、緊張から開放される。


「陽菜、ちゃんと颯太の言うこと聞いて、頑張れて偉かったじゃん 」


翔馬も大げさなくらい褒めてくれて、優しい手つきで頭を撫でてくれた。


翔馬の存在は特別だな…。


翔馬が褒めてくれると自然と笑顔になれる



不思議なくらいに………。





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