今宵、キミが砕け散る


 「あ、そうだ」

 席に座ったとき、横から星の呟きが聞こえた。

 「どうしたの?」

 星の方を見ると、何やら真剣な顔があってドキッとした。

 「宵、さ」

 歯切れの悪い言葉に、余り良い予感はしなかった。

 「恭夜さん達と、知り合い?」

 「きょー、や……恭夜……」

 あ、恭夜って昨日の?

 優香の彼氏っぽかった人かな?

 「……知り合いじゃないよ、昨日ちょこっと話しただけだから」

 うん。間違いでは無いはず。

 私の知り合い……トモダチは優香だから。


 
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