今宵、キミが砕け散る
「その話はもういい!出席とるぞ!」
篠田先生は、名簿を取り出して一人一人顔と名前を一致させながら進めていく。
「琴瀬ー」
「はい」
私の顔を見た瞬間、先生は固まった。
「……、お前、襲われないように気をつけろよ?先生喧嘩できないからな」
まるで嶺緒みたいな言葉を並べた。
星の笑い声は、無視しておいた。
「相馬ー」
返事がないので、先生は教室を見渡す。
「相馬?相馬真紀ー!」
「はいっ!!!」
勢いよく開いた扉の向こうに、真紀の姿があった。