今宵、キミが砕け散る

 「セーフっすよね!?」

 「馬鹿。余裕で遅刻だこのヤロウ。お前俺の中の問題児リストにインプットしたからな」

 フッと、鼻で笑う先生。

 「嘘だろ……」

 真紀の視線は星に移った。

 「星!起こしてくれっつったろ!?」

 「起こさないって、言ったろ?」

 そう反論した星への言葉が見つからなかったようで、真紀はトボトボと、私の後ろにある席に着いた。

 「じゃ、今日から授業が始まるからな」

 ……よし、サボろう。

 多分嶺緒にバレなければ大丈夫だ。

 篠田先生が教室を出ていくのと同時に私は席を立った。



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