今宵、キミが砕け散る
「私はーー…」
覚悟も何も、私は別に優香以外と関わる気はないのだ。
そりゃ、優香と関わっても自分が危険な位置に立たされることは分かっている。
「琴瀬」
不意に名前を呼ばれ、私を呼んだ都司の方を見た。
「着いてきて欲しいところがあるんだ」
その言葉に、佐城が焦った様な声を上げた。
「恭夜!お前、わかってんのかよ!?」
優香は驚いたようで、肩をピクリと震わせた。
「北だ、仕方ない。それに優香の友達だ」
き、た?
無意識に、手に力が篭った。