今宵、キミが砕け散る

 それは、東は敵になったら脅威だったからだ。

 トップの都司恭夜。

 副トップの美苑芹。

 幹部の佐城渚、加賀美汐梨。

 そして何故かここにいない、荒川仁。

 この5人で、今の東は成り立っていた筈だ。

 私がこっちに来た時に、優香はお姫様になったのかも知れない。

 彼女の情報はなかったから。

 「ふぇ、よ"いぢゃん〜」

 嫌われるかと思ったよ、そう言った優香に、思わず目を見開いた。

 なんだ……この子。

 そこは、ちゃんと考えていたんだと少し感心した。

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