今宵、キミが砕け散る

 「みんなちゅーもーく!」

 加賀美の声で、騒がしかった部屋は一瞬で静かになった。

 「東に、新しい仲間が出来た」

 「ほら、宵ちゃん!前行って!」

 優香に押されて、都司の横に並ぶとみんなが息を呑んだ、そんな気がした。

 「琴瀬」

 自己紹介しろ、と目で訴えてくる都司。

 「……琴瀬宵です」

 「いきなりきて、仲間だって反対の奴もいると思う。でもそれを判断するのは、コイツを知ってからにしろ」

 流石トップだ、そう思わせるほどの彼の言葉には重みがあった。



 
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