今宵、キミが砕け散る
「ごめんごめん。色々あってさ」
その色々というのは、勿論優香のことだ。
「取り敢えず手伝って。じゃないとバイト代減らすからな」
「は?ざけんな」
「ふざけてないですぅ〜、早く手伝ってください〜」
地味にイラッとくる話し方をする嶺緒をひと睨みしてから、エプロンをつけた。
「それ、4番テーブルね。あ、あとこれも」
「りょーかーい」
料理を持って4番テーブルに持っていく。
「お待たせしましたー」
営業スマイルを浮かべ、料理を並べる。