今宵、キミが砕け散る

 「じゃあ、もうあんな目で宵ちゃんを見ないでね?」


 頷いた俺たちをみて、姫ちゃんは笑った。


 ……ごめんね。


 安心して、都司の隣に座る姫ちゃんから視線を外して芹を見た。


 もうあんな目はしないけど、彼女が本当に俺たちの敵だったら、容赦はしないよ。


 俺と同じ考えだったのか、芹は綺麗な顔でニヤリと笑った。


 その顔が、お色気担当の俺よりエロくて少し……いや結構ムカついた。


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