今宵、キミが砕け散る
初めて、好意を向けられることに嫌悪感を感じた。
「だぁいすきよ」
形のいい唇が、確かにそう言った。
気づけばベットに押し倒されていて、目の前にいたのは目を光らせた獣のような女。
唇が重なれば彼女の舌が入ってくる。
「っ!」
口内をかき混ぜて、少しの水音が耳に届いた。
「やめろっ!」
反射的に女を突き飛ばした。
男達と女の力の差は歴然で、すんなりと離れたことに安堵する。
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