今宵、キミが砕け散る


 こんなの、俺じゃなかった。


 皆、皆変わっていって、俺の知っていたものじゃなくなっていく。


 それで、……俺を捨てるんだ。


 「星……、」


 お願いだから、真紀は俺のことを見捨てないでくれなんて、そんなことを言ったらますます離れていくかもしれない。


 「やっぱ、大丈夫じゃなかったんだろ?」


 「じゃ、な、い……」


 もっと前から、真紀に言うべきだった。


 限界なんてとっくに超えていたのに、強がって、無理して笑っていたのを真紀はお見通しだったのだ。


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